MODE新人公演「春のエチュード」公演情報

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『春のエチュード』プログラム

3/27(金)19:00 『楽屋』
細川、いとう、小松、石川、白勢
Aプロ
『話してくれ、雨のように』
石井、白勢
『上野動物園物語』
松崎、尾崎
3/28(土) 14:00 『楽屋』
細川、いとう、小松、石川、白勢
Bプロ
『話してくれ、雨のように』
松崎、白勢
『上野動物園物語』
石井、尾崎
3/28(土)19:00 『楽屋』
細川、いとう、小松、石川、白勢
Aプロ
『話してくれ、雨のように』
石井、白勢
『上野動物園物語』
松崎、尾崎
3/29(日)14:00 『楽屋』
細川、いとう、小松、石川、白勢
Cプロ
『話してくれ、雨のように』
尾崎、白勢
『上野動物園物語』
石井、尾崎

2015/03/18

演出家の独り言0318

オールビーの『動物園物語』は70年代半ばに演劇を始めた時の必読戯曲のひとつだった。一度は読んだことがあるし、舞台もたしか二つくらいは観たような気もするが、その内容ははっきりと覚えていない。とくに興味を惹かれた作品ではなかったことは確かだ。今回、男二人の場面のワークショップのテキストを探していた時に、男優二人の顔を見ていてふと浮かんだのがなぜか『動物園物語』。稽古場に戯曲のコピーを持って行き、役者二人に声に出して読んでもらったのだが、あ、これはいける!と瞬時に思った。この戯曲、なにか古臭いもののように勝手に思い込んでいたのだが、いやいやまだまだ鮮度を失っていない。というより、現在の日本を考えるとむしろ極めて「普通の会話」がそこではやり取りされている。「普通の会話」とは「一方通行的な、意思疎通のない会話」という意味だ。かつてこれらを称して「不条理な会話」と呼んだのだが、現在においては取りたてて「不条理」というほどではなく、ここで交わされる会話だけでなく、最後に起る「事件」すらもしごく真っ当な出来事のように思える。いまや巷にはもっと不条理で不可解なことがありふれている。今回はオールビーの原作を基に『上野動物園物語』として、翻案した。違和感なくすんなりと日本に置き換えられたような気がする。

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